今回、私たちはインドネシアの南スマトラにあるクルイと、北スマトラにあるニアス島を訪れました。
クルイとニアスはジャカルタなどの都市部に比べると、ビルや大きなスーパーマーケット、高速道路などは無い田舎の地域です。
人が作った世界の中に自然が少し残されているというよりも、自然が生い茂る中に人が作った物がほんの少しあるような場所です。
その美しい自然がたくさんある景色の中で、私たちがすぐに感じたことは “ゴミが多い” ということでした。道端にもたくさんのゴミが散らばっていて、海では砂浜にも海の中にもゴミが浮いていました。立ち話をしながらポイ捨てをしている人もいれば、私たちの空港からホテルへ向かうときのタクシーの運転手さんは、運転中にペットボトルを外へ投げて捨てていました。
そこで私たちは「どうしてみんなポイ捨てするんだろう?」という疑問を持ち、地元の方々にインタビューをして以下のことが見えてきました。
- 公共のゴミ箱が少ないこと
- まとまったゴミを出す場所が村に一箇所しかなく、そこに運ぶには手間がかかること
- 地域によってはポイ捨てすることは珍しいことではなく、ポイ捨てする人の方が普通であること
このように分かりやすく自然を汚していってしまう行動もありますが、自然と共存していく素晴らしい姿もインタビューや日々の生活を通し以下のことも学ぶことができました。
- 海から流れてきた流木は家具を作るために、早い者勝ちで取りに行くこと
- 猿を木に登らせてココナッツの実を取るために、猿を飼っている人がいる
- 水シャワーで生活をする。お湯はほとんど使わず水を好んで使っている
- 魚を釣った直後に海辺で売り、野菜や果物を収穫したらすぐに道で売っている
- 電気は夜のみしか使わず、クーラーも必要最低限しか所有していない
私たちはインタビューや日々目にしたことを振り返ると、ゴミの問題以外はサスティナブルで見習うべき生活が多いと感じました。
その生活は、SDGsを意識して “作られたSDGs” をしているのではなく、その地域に根付いた生活をすることでサスティナブルなサイクルが生まれていました。
しかし、この地域ではSDGsを知っている人が少なく、私たちがインタビューをした方達は全員SDGsを見たことも聞いたこともないと言っていました。
もともとあるサスティナブルな生活サイクルに加え、美しい自然が悲鳴を上げる前にSDGsという活動が少しでも早く広がることが大切だと感じ、今回私たちがインタビューで出会った方達にはSDGsというものを知ってもらうキッカケになっていることを願っています。
またいつか、この素晴らしいジャングルのような陸地と、様々な地形がある数々の海岸を訪れることができますように。
TERI MAKASIH, KRUI & NIAS!
2022/JUNE