私たちは、ホテルの後ろの家に住んでいる女の子たちと少しずつお話しするようになり、意気投合し、夜ご飯を一緒に作って食べることになりました。
彼女たちは、ニアスで生まれ育ち、19歳の子は2年前からバリ島とニアスを行き来する生活をし、18歳の子は地元の高校に通っています。
2人が作ってくれた料理をみんなで食べながらSDGsのことなどインタビューをしました。
場所:Pantai Sorake Botohilitano, Nias Seltan
対象者:18歳と19歳の地元の女の子
Q1、どこに住んでる?
A1、19歳:ここで生まれて17歳までここで育ち、今はバリ島とニアスを行き来してます。
A1、18歳:ここで生まれてここで育ち、両親が食堂をやっています。
Q2、海は好き?
A2、19歳:大好きです。ニアスには素晴らしい波があり、私はここでサーフィンを始めました。ニアスはライト(右方向)に進む波ばかりなのでバリ島ではレフト(左方向)の波を練習してる!
A2、18歳:大好きです!特にサンセットの時間の海が大好き!サーフィンは4年前までやってたけれどサーフボードが壊れてやめちゃった。
Q3、ビーチクリーンとかはする?
A3、両者:ほとんどしない。海でサーフィンの大会をする特別な時だけ、みんなですることがある。ライフガードがお金をもらっているから、ライフガードが海を綺麗にしてると思う。
Q4、今海が汚れていっていることは知ってる?
A4、両者:そうなの?海はとっても綺麗だと思ってる!海底の方は汚いのかな?
大雨とか嵐の後は木がたくさん流れてくる。その木は拾って燃やしてる。
Q5、ゴミの分別はしてる?
A5、両者:してない。生ゴミも、プラスチックも、ボトルも全部一緒に捨てて、毎朝トラックがそれを持っていってくれる。多分そのトラックは、一箇所に集めて燃やしてると思う。でも空港のゴミ箱は分かれてる!
Q6、SDGsって聞いたことある?このマークを見たことある?
A6、両者:ない。見たこともない。
以上、ニアスの女の子たちへのインタビューでした。
驚くことに、ニアスの女の子たちもSDGsのことを知りませんでした。
また、彼女たちは海が汚れているという質問に、「海は綺麗だ」と信じているようでした。
そう信じているからこそ、海に癒され海を大好きでいられるものの、海が汚れていっている現実を伝えていくことの難しさを実感しました。
私たちは、インタビューの最後にSDGsについて彼女たちに話しましたが、彼女たちはその話を漠然と受け取るしかないように見えました。
SDGsを全く知らない人に授業のように私たちが少しだけ教えても、実感をしてもらうのはなかなか難しいです。しかし、SDGsという言葉やマークに触れるというきっかけづくりをし、このように文化、国、言語を超えて仲良くすることはSDGsの達成に向け私たちができることだと思っています。
今回はインドネシアの料理を一緒に作り、「辛い!」「美味しい!」など言い合いながらご飯を食べ、ガールズトークをし、一緒に歌を歌い、彼女たちと過ごした時間は私たちにも彼女たちにも、大切な出会いと思い出となりました。
ちなみにメニューは、鳥の丸焼き(塗ってあるチリソースが辛い!)と野菜スープ(ご飯にかけながら食べる優しい味)。
鳥は丸々買ってきて洗うところから、チリソースは唐辛子など細かく刻んで入れるところからなど、作り方も教えてもらえる貴重な機会になりました。
SDGsの海の問題(14番)を伝えることは少し難しかったけれど、文化を超えて楽しく過ごした時間はすべての人の健康と福祉(3番)のゴールに繋げていけるよう、これからも様々な国で文化や言語を超えた繋がりを培っていきたいです。